拡大(2006~2007)

創業以来コンシューマ向けサービスに特化して、そしてこだわってやってきたが、取引先などから「SEO」をやってくれという要望が数多くくるようになった。試しに1件受けてみたらお客様より非常に感謝された。感謝されるのは嬉しいもの。それなら真剣に事業化しようか、という事になった。P氏が入社するちょっと前に入った営業の方とnoichi、そして僕の3人で始まった。サムライファクトリーの1事業部としてのスタート。ただやっていくうちに「サムライファクトリー=コンシューマ向けサービス」というこだわりが頭をよぎるようになり、いっそのこと子会社作ってそっちは「BtoB」専門にした方が良いとSが言いだした。僕もそれに賛同した。

いざ子会社を作るに当たって組閣をどうしようかという議論になった。前述の営業の方に任せるという選択肢もあった。なぜなら僕達はこれまでBtoBの経験がほとんどなかったから。ただ最終的に僕が手を挙げ、承認された。

法務局に出向いて登記したり、印鑑を作ったり、名刺も作ったり。会社設立の準備が始まった。そこで大事な事を忘れていた。会社名だ。会社名何にしようか?「サムライ○○」という案もあったのだが、それだと中途半端なイメージがあった。社名に関しては僕に一任された。紙にいくつもの名称を上げてみたがどれもピンとこない。

「SEOをメインでやるわけで、SEOとは検索結果の上位に上げるお手伝いをするわけで・・・検索結果を良い感じに並び変える・・・」そこで「ハッ」とひらめいた。comfort(快適な)、sort(並び変え)を合わせて「Comsort」はどうか?調べてみたらそういう会社名のとこはなさそうだった。周囲の人に聞いてみたら好評だったので決定した。当時忍者ツールズで使われていた「虚無僧」から取ったのではないかという声も聞かれたが、そうではないのだ。

会社名も決まって、会社も移転して本格的にスタートした10月。しかし事件が起きた。営業を担当してた人が「価値観の相違」で退職することになったのだ。引き留めたものの考えは変わらず、新会社が本格スタートして一ヶ月で僕とnoichiの二人体制になってしまった。

Comsortの取締役として入社して数ヶ月のP氏を抜擢し、契約書などの整備をしてもらった。僕は問い合わせの対応、外出しての営業、SEOの技術的対策、内的要因の指示書作成、コーポレートサイトやアフィリエイトサイトの制作、名刺作りなどなど、ほとんどの作業を行った。noichiがいつも付箋にTO DOを書いて僕の近くに貼っていた。12月には既にグループ総売り上げの5分の2くらいになった。

ここにきてようやくよっくもっくが入社し、Comsortに配属された。営業面では一息ついた。また制作部隊としてkayoちゃんも入り、Junya、YSKNなども加わり会社としての体裁も整ってきた。あとはどう拡販するか。そこがポイントだなと考えながら年末年始のお休みに入った。

年明けの役員会。議題は「忍者ツールズの低迷」にあった。Sが「誰か勢いをつけてくれる人いないかな。takanoriさんやってよ」と何げなく話した事に周囲が「それいいんじゃないか」となってしまった。Comsortはまだまだこれからだし、このタイミングでサムライに戻るのはイメージ無かったのだが、最終的に僕がComsortを抜けてサムライの事業の方に転籍にすることになった。Comsortの後任にはよっくもっくが選ばれた。まぁ営業面での強化がComsortのポイントだったのでそれもいいかと思った。

2007年2月、僕は再びサムライファクトリー本体に戻った。名刺の肩書は適当に「事業統括本部長」にしてみた。

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takanori 机の上に空き缶を置きっぱなしにしたり、机の周りに荷物をいっぱい置いていて注意される人。 詳しくはこちら